1万年前の氷河時代が終わると、海面の上昇に従って、遠賀川の地下にできていた谷地形に沿って海の侵入が河川沿いにはじまりました。
河口から数キロ上流までは、この海の湾入によって上流から流入した土砂が入江に堆積し、次第に埋めつくして海岸平野を作りました。
一方、中・上流側では、この地下の谷を埋め尽くして、河川のはんらん原の土砂が谷底平野をつくりました。
現在、地表が赤い土でおおわれた砂や小石でできた台地・段丘は、かっての遠賀川のはんらん原を示す川砂利です。
2.000~3.000年前の遠賀川は現在の河口より直方市頓野あたりまでは、奥深い湾形の辺りまで奥深い湾形をした海でした。それから今日まで絶えず流送土砂が流れ排出されて、河川としての変化成長を続けてきたのでした。